展示物 |
剥製にしたホオジロザメは、全長が4.85mのオスで、平成17年10月26日、川崎港の千鳥運河に漂着しました。
大きな外傷もなく、その死因や漂着経路などは不明です。
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世界最大級! |
オスとしては世界最大級のものであり、東京湾近海での分布の証拠として学術的に貴重なものといえるでしょう。このホオジロザメは、大きな外傷もなく、その死因や漂着経路などは不明です。また解剖の結果、胃の中からイルカの尾が見つかりました。
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学術的価値-Ⅰ |
ホオジロザメの大きな個体の記録は各地に残されていますが、そのほとんどが全長や体重といった数字の記録であり、標本として残されていても顎だけのことがほとんどです。今回のホオジロザメは、身体の各部の大きさが詳しく計測されただけでなく、現在生きているホオジロザメの形態や系統を調べるため、えらや脊椎、遺伝子分析用の肉片などの標本が神奈川県立生命の星・地球博物館に収蔵されました。
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学術的価値-Ⅱ |
また、このような標本は、昔のホオジロザメ(ホオジロザメの化石)を調べるときにも大いに役立ちます。
サメの仲間はほとんどの骨が軟骨でできているので、多くの場合、サメの化石として発見されるのは固い歯と椎体です。サメの化石と今生きているサメと比較すれば、化石となったサメの全長や体重を推定できる可能性があります。しかし、そのためにはより多くの標本が必要です。今後も標本の蓄積が進められることで、今回のホオジロザメの重要性はさらに増すことでしょう。 |
愛称 |
愛称の「かわジロー」は、かわさきの「かわ」とホオジロザメの「ジロー」を合わせたもので、2,800通以上の応募の中から選定されたものです。
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